2018年度の理美容市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比99.6%であった。美容市場は髪質改善専門、カラー専門、カット専門など施術メニューやサービスを特化した低価格サロンの台頭により、高価格帯との2極分化が進行しています。また他の美容サービス（ネイルやマツエクなど）を取り入れるサロンも増えてきており、近年の客単価の低下に対して、単価アップを図る動きも進んでいます。最近では、美容メーカー最大手のミルボンが、化粧品メーカー大手のコーセーと手を組んだことは周知の通りで、「美容室で化粧品を買う」ことが当たり前になる可能性や、美容室専売品のヘアケアアイテムを公式オンラインストア「MILBON：ID」で発売したりと、今までにない動きが顕著に見られ、美容業界は変化の時を迎えています。

お客様が美容室へ行きたいと思ったら、まずどんな情報を元に美容室を探すのでしょうか。 予約・検索サイト、SNS、家や職場から近い、知人友人の紹介などから20代〜50代の男女100名にアンケートをしたところ、「ヘアサロン検索・予約サイト」が最も多いという結果に。その理由としては「クーポンがある」、「ポイントが使える」、「予約が取りやすい」といった声が多いことがわかりました。公式ホームページから検索される人も一定数おり、理由としては「美容室の特徴や雰囲気がわかりやすい」という、検索サイトでは伝わりにくいお店の雰囲気を確認したいお客様が多くいらっしゃることがわかります。

「ヘアサロン検索・予約サイト」をきっかけとして美容室探しをスタートするお客様が圧倒的に多いというデータですが、すべてのお客様がそのまま予約をされるわけではありません。アンケートで「66%」ものお客様が候補となっている美容室の公式ホームページを1度チェックされることがわかりました。「ホームページの雰囲気で、お店やスタイリストさんの雰囲気もわかるから。」、「検索サイトだけではわからない、お店の雰囲気やコンセプトやスタッフのブログなどを確認できる場合があるのでチェックします。」、「お店の雰囲気が一番気になります。」といった『雰囲気』を確認するために、ホームページをみるお客様が多いという結果に。ヘアサロン検索・予約サイトでは、他の美容室と差別化することが難しいので、お店やスタッフの雰囲気をうまく表現でいる公式のホームページを確認するお客様が多いことがわかります。

「66%」ものお客様が公式ホームページから自分に合うお店の雰囲気やスタッフをチェックすることがわかりました。では、そのホームページのデザインやセンス、内容はどの程度美容室選びに影響するのでしょうか。アンケート結果から「65%」のお客様がそのホームページの雰囲気で美容室に行くか、行かないかの判断に大きく影響を与えていることがわかりました。お店独自のホームページを作っていたとしても、わかりにくい表記だったり、古くてよくあるデザインなどお客様が良いと思わないホームページでは意味がありません。お客様の動向や目的を正しく見極め、お店の魅力が最大限伝わるオリジナルのホームページ制作が求められます。

「家や職場から近い」、「値段が安い」、「口コミの評価が高い」が大部分を占める結果となっています。多くのお客様はそのお店が家や職場からどの程度の距離なのか、どのような交通手段でどのくらいの時間で行くことができるのかを気にしています。ホームページでは、お店へのアクセスをわかりやすい場所にわかりやすい手法で記載することが大事になってきます。その他でいうと「ヘアスタイル」、「おしゃれな雰囲気」、「アットホームなお店」が決め手となっており、ホームページでアピールするべき内容であることがわかります。